敏感肌の見直しチェックリスト【看護師解説】
「最近、化粧水がしみる」「頬が赤くなって戻らない」「スキンケアを頑張るほどヒリヒリする」——それ、肌のバリア機能が弱っているサインかもしれません。
そして意外と多いのが、“良かれと思ってやっているケア(やりすぎケア)”が原因で悪化しているケースです。
この記事では、敏感肌っぽい赤み・ヒリつきに悩む人向けに、
- 赤み・ヒリヒリが起きる仕組み
- やりすぎケアの見直しチェックリスト
- まず落ち着かせる「引き算ケア」手順(最短リセット)
- 受診の目安(放置NGパターン)
- 成分選びのコツ(薬機法に配慮して“治す”ではなく“整える”視点)
を、看護師視点でわかりやすくまとめます。
まず結論:赤み・ヒリヒリの多くは「バリア低下+刺激の上乗せ」
敏感肌の赤み・ヒリつきは、ざっくり言うとこの構図です。
- バリア機能が落ちる(乾燥・摩擦・洗いすぎ・寝不足・ストレスなど)
- そこへ 刺激が上乗せ(強い成分・頻回の角質ケア・熱いお湯・マスク擦れ等)
- 炎症が続いて赤みが定着(戻りにくい・繰り返す)
つまり、最初にやるべきは“攻め”ではなく、刺激を減らして肌を休ませることです。
肌の赤み・ヒリヒリが起きる仕組み

肌表面には、外からの刺激をブロックして水分を守る「バリア(角層)」があります。
このバリアが弱ると、普段は平気な刺激でもしみたり、赤みが出やすくなります。
よくある引き金
- 洗顔・クレンジングのやりすぎ(回数/洗浄力/摩擦)
- 角質ケアのやりすぎ(ピーリング、スクラブ、拭き取り)
- 美容成分の重ねすぎ(短期間で新商品を次々導入)
- 乾燥(エアコン・冬・長風呂)
- 紫外線(薄曇りでも蓄積)
- 生活の乱れ(睡眠不足・ストレス・栄養不足)
- マスク・タオル・枕などの摩擦
これ、当てはまったら「やりすぎケア」かも:見直しチェックリスト
当てはまる数が多いほど、まずは“引き算”が有効です。

洗顔・クレンジング編
- 朝も洗顔料でしっかり洗っている(しかも乾燥する)
- 1回の洗顔が長い/ゴシゴシこする
- 熱いお湯(体感で熱め)で洗っている
- 洗浄力が強いタイプ(さっぱり系)を好む
- クレンジング後に「キュッ」と鳴る感じが好き

角質ケア・スペシャルケア編
- ピーリング/スクラブ/拭き取りを週2回以上している
- 酵素洗顔を頻繁に使う
- パックを“毎日”やっている(刺激を感じても続行)
- 毛穴が気になって触る・押し出す・毛穴パック

“美容成分盛り”編(ありがち)
- ビタミンC系、レチノール系、AHA/BHA系などを同時期に複数導入
- 新しい美容液を短期間で次々試す
- 「少しピリピリするけど効いてる気がする」と我慢する

生活・環境編
- 寝不足が続いている
- ストレスが強い/呼吸が浅い自覚がある
- 冬やエアコンで顔がつっぱる
- マスクで頬が擦れる・蒸れる
- 日焼け止めを塗らない日がある(短時間外出でも)
赤みのタイプをざっくり見分ける(セルフ目安)
※ここは診断ではありません。心配なら皮膚科へが大前提です。
乾燥・バリア低下タイプ
- つっぱる、粉ふき、化粧水がしみる
- 全体がうっすら赤い/熱っぽいことがある→ 刺激を減らすほど改善しやすい傾向
摩擦・マスク擦れタイプ
- 頬骨・鼻横・口周りが赤い
- 触るとヒリヒリ→ “触らない・こすらない”が最優先
かゆみ・ブツブツもあるタイプ(かぶれ含む)
- かゆい、細かいブツブツ、特定の化粧品で悪化→ 接触皮膚炎(かぶれ)の可能性も。中止&受診目安
熱感・ほてり・赤ら顔が続くタイプ
- 温度差/辛い食事/飲酒/緊張で赤くなる
- 赤みが長引く→ 酒さなど別の疾患が隠れることがあるため、長引くなら受診推奨
最短で落ち着かせる「引き算スキンケア」:72時間リセット
赤み・ヒリつきが強いときは、まず“肌に触れる回数と刺激”を減らすのが基本です。
ここから3日間は「攻めの成分」を一旦ストップして、土台を戻します。
72時間でやること(基本セット)

- 洗顔:夜だけ洗顔料、朝はぬるま湯 or 低刺激で短時間
- クレンジング:必要最低限(濃いメイクの日のみ)
- 保湿:シンプルに(アイテム数を減らす)
- UV:刺激が少ないものを薄く(可能なら物理遮光も併用)
- 触らない:タオルで拭く回数も減らす(押さえる)
72時間は一旦お休み
- ピーリング、スクラブ、拭き取り
- レチノール系、強いビタミンC系、AHA/BHA系など“刺激になりやすいことがある”もの
- 香りが強いもの、アルコール感が強いもの
- 美容液の多重塗り
ポイント:「効かせる」より「荒れない状態に戻す」のが最短ルートです。
2週間で整える「再発させない」組み立て方
赤みが落ち着き始めたら、焦って一気に戻さないこと。
“良くなったから攻める”→“また赤くなる”がループの原因です。

- 1週目:ミニマム継続(肌の反応を観察)
- ・基本は「洗う・守る・保つ」だけ
・新しいアイテム追加はしない
・どうしても追加するなら1つずつ、数日あけて様子を見る
- 2週目:必要なら「目的別に1つだけ」足す
- ・毛穴が気になる → まずは洗いすぎ・乾燥対策が先
・くすみが気になる → 摩擦・紫外線対策の徹底が先
・ニキビが気になる → ベースが荒れてると悪化しやすいので順番を守る
成分選びのコツ:敏感なときほど「少ない・シンプル」

化粧品は“治す”ではなく肌をすこやかに保つサポートが基本です。
敏感なときは、次の視点が失敗しにくいです。
刺激になりやすいことがある要素(体質差あり)
- 香料(強い香りが苦手な人は要注意)
- アルコール感が強いもの
- 角質ケア系成分を複数併用
- 新規アイテムの同時投入
選び方のコツ(実践)
- 新規導入は1つずつ(3〜5日様子見)
- 顔全体に塗る前に、目立たない場所で試す(合わないなら中止)
- “ピリピリ=効いてる”は危険サインになり得る
- 迷ったら 皮膚科で相談が最短のことも
比較:攻めのケアより、まずは肌を休ませる
| 比較項目 | 攻めのケア(足し算) | 引き算ケア(整える) |
|---|---|---|
| 目的 | 結果を早く出したい (毛穴・透明感など) | 赤み・ヒリつきを落ち着かせ 再発を減らす |
| やりがち | 美容成分の重ね塗り 角質ケアの頻回使用 | アイテム数を減らし、摩擦 刺激を減らす |
| メリット | 肌が安定している時期は 満足度が高いことも | 敏感期にブレにくく、 土台が整いやすい |
| 注意点 | バリア低下中は刺激が 上乗せされ悪化しやすい | 変化が穏やかに感じるが、 結果的に近道になりやすい |
| おすすめタイミング | 赤み・ ヒリつきがない安定期 | 赤み・ヒリつきがある時 繰り返す時 |
生活面で“赤みループ”を断つ:スキンケア以外の見直し
スキンケアだけ頑張っても、以下が崩れていると戻りにくいです。
睡眠:まずは「時間」より「連続性」・寝不足が続くと、肌の回復が追いつきません
ストレス・自律神経:赤みが強い人ほど、緊張・ほてりが出やすいことがあります・深呼吸、軽い散歩、入浴は“熱すぎない”温度で
食事:極端な制限は逆効果になりやすい・たんぱく質・鉄・ビタミン類を“不足させない”意識が現実的
温度差・摩擦対策:マスクはサイズ調整、こすれやすい部位は保護意識・タオルは押さえる(擦らない)
受診の目安:このパターンは自己判断で引っ張らない
次に当てはまる場合は、皮膚科への相談を優先してください。
- 赤みが2〜4週間以上続く/悪化している
- かゆみ・腫れ・ジュクジュク・水ぶくれがある
- 特定の化粧品で毎回悪化する(かぶれ疑い)
- ほてり・赤ら顔が強く、生活の刺激で誘発される
- 市販ケアをやめても改善が乏しい
- 目の周りや唇など粘膜に近い部分が荒れる
「やりすぎケア」だけでは説明がつかない皮膚トラブルもあるので、長引くほど早めの受診が安心です。
よくあるQ&A
- Q1. 化粧水がしみるのは、肌が弱いから?
- しみるのは「体質」だけでなく、その時期のバリア状態の影響が大きいです。
最近の洗いすぎ・摩擦・寝不足・紫外線などが重なると、普段平気なものでも刺激になりやすくなります。
- Q2. 赤みが出るけど、保湿を増やせば治る?
- 保湿は大事ですが、赤みが強い時期は「増やす」より先に、刺激を減らす・回数を減らすが効くことが多いです。
重ね塗りで摩擦回数が増えると逆効果になることもあります。
- Q3. 角質ケアをやめたら毛穴が悪化しない?
- 短期的にザラつきが気になることはありますが、敏感期はまず土台を落ち着かせた方が結果的に近道になりやすいです。
毛穴ケアは“安定期に戻ってから”が基本です。
- Q4. 敏感肌向けなら何でも安全?
- 「敏感肌向け」と書かれていても、合う・合わないはあります。
新規導入は1つずつ、合わなければ中止、心配なら皮膚科相談が確実です。
- Q5. メイクはしてもいい?
- ヒリつきが強い日は最小限がおすすめです。
落とす工程(クレンジング)で摩擦が増えるため、肌が落ち着くまで“薄め・短時間・低刺激”を意識しましょう。
まとめ:敏感期は「足す」より「引く」が最短

肌の赤み・ヒリヒリは、あなたの努力不足ではなく、頑張り方が“今の肌状態”に合っていないだけのことが多いです。
- 赤み・ヒリつきがある時期は 72時間リセット(引き算)
- 落ち着いてから 2週間かけて慎重に戻す
- 長引く・悪化するなら 自己判断で粘らず皮膚科へ
「効かせるケア」は、肌が安定してからでも遅くありません。
まずは“荒れない状態”を作って、再発しにくいループを作り直しましょう。

総合病院に20年以上勤務する現役看護師。救急外来(ER)をはじめ、さまざまな診療科や年齢層の患者様と日々向き合ってきました。
現場では、急な体調不良だけでなく、性感染症や生理トラブル、ホルモンバランスの乱れなど、「家族や友人には相談しづらいデリケートな悩み」に触れる機会も多くあります。
「ひみつのからだ相談室」では、そうした臨床経験にもとづき、記事内容に医学的・看護的な観点から大きな誤りがないか、読者の不安を煽るような偏った情報になっていないかを確認する立場として監修および解説を行っています。
記事の執筆自体は編集部が担当し、監修看護師が内容を厳しくチェックすることで、ひとりで悩む皆様が正しい知識を得て、安心して読める情報提供を目指しています。

